ハイブリッド
2011年7月28日
台風8号は西の海上を中国大陸へ進んでいます。その影響で少し南東からの風が吹き、海面もやや波立ってる1日でした。
バラス周辺位までなら、出て行ける海況で、1本目はサンゴ礁のリーフが見事な場所へ。水底から見上げた大きなリーフは壮観で、それだけでも目を楽しませてくれます。
ガレ場にいるクロユリハゼ、若い固体から大人まで数が非常に多いです。暗いところを好むアオギハゼもこの時期になると集団でたくさん見られるようになり、リーフの影から飛び出して、わざわざ水中ライトで照らさなくても、その美しい色を見せてくれます。
そして、ここで目がとまってしまったのが、一匹のベラ。
一見、ごく稀に出没する、ニューギニアベラによく似てるけど、何かが違う。
何か他のベラの要素を持っているようなので、多少窒素のまわっている頭で考え、思い出してみると、ホシススキベラの幼魚の色彩を併せ持っているようなのです。
陸に上がって、昔から愛読していたIOPという、サカナの新種や新称などを提言するお魚オタクなファイルを除くと、2002年に八丈島で撮影されたニューギニアベラとホシススキベラとのハイブリッドが紹介されていた。
まさにこれです。
ニューギニアベラでも珍しいのにさらにそのハイブリッドとなると、そりゃ10年に1度あるかないかの大当たりの珍種です。
夜は西表の祖納集落で豊年祭が行われていたので見にいった。この祭りは収穫に感謝し来期の五穀豊穣を祈願する儀式的なお祭りです。
日没時にあわせて、静かに始まった祭りは小さな集落でも、非常に勢いのある賑やかでパワフルな祭りでした。
この綱引きの綱は毎年、刈り取った藁で集落民の手によって編みこまれたもの。
巨大で、これを作るのにどんだけの日にちを要するのか。
そして最後にこの綱を集落民と一緒に混じって、東と西に分かれての綱引き。
祖納の綱引き、時間が相当長い、かなりキツイです。
でも、なんだか不思議と力の涌いてくるようなお祭りでした。
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