最新日記

地域の力

 

西表島のカヤ吹き替え

 

天候 晴れ時々曇り

気温 28度

 

昨日、今日と他集落の作業の手伝い。

 

沖縄県内で最古と言われいる屋敷の屋根の萱吹き替え作業。

 

萱葺き屋根は今となっては西表島内ではないはずで、このお家がなくなってしまったらもう見ることができない。

 

 

 

この屋敷が文化財にも指定されており、この地区の方が4〜5年に一度はこの萱の吹き替え作業を集落行事として継続しています。

 

25年ほど前に、僕がまだアパートでダイビングサービス をやっていた頃には、自宅兼店のアパートの正面にある民宿の庭に東屋があって、その屋根が萱吹きで一度だけ吹き替えを手伝ったことがある。

 

当時、そこを取り仕切ってくれていた棟梁はもう亡くなって、民宿のお父さんもご高齢になり、管理ができなく今ではその東屋は現在の住宅でよく使われているスレート瓦姿となって同じ場所に佇んでいます。

 

この数日は海の仕事もちょうどなかったので、2日間手伝いに行きました。

 

別に萱吹きを覚えたいとかではなく、こうした場所をできるだけ残せるのなら残しておいて欲しいと思うからで、また他地域の方達との交流も大切な気がするので。

 

昨日は一日曇り雨の中の作業。30坪ほどのお家だけど、屋根のカヤを全て吹き替えとなると想像を絶するほどののカヤが必要で、そのためのカヤを育てておく場所も、刈り取ったカヤを乾燥保管する場所もスペースもその労力も相当必要になります。

 

西表島の部落作業

 

 

今回は傷んでいる箇所の吹き替えなので2日間でしたが、それでも使用する萱の量は半端なく、この日のために地域の方が事前に刈り取って乾燥保管していた大量の萱は全てなくなりました。

 

地域の青年と公民館員、そして老人会のかたも一緒になって取り組んで、お昼と作業終了後には婦人の方たちが食事を準備してくれて、休日の土曜日曜日でもまったくお家でゆっくり寛ぐ暇もない。

 

聞けば、ちょっと前には祭祀もあったし、夏からほぼ土日はないそうだ。

 

平日の仕事以外にこれだけ時間と労力を割いて協力している。すごい力です。

 

次世代へ

 

棟梁からその次の世代、そして青年へと技術が引き継がれて行くように教えたり学んだりしてそれぞれがいろいろなことを考えている。

 

地域の結束力

 

また子供たちが自分のお父さんが仕事をしているところに来て、何をしているのか聞いたり見たり、周りの大人たちも見に来た子供に声かけたり、構ってあげたりしている。

 

地域の絆が強くなるのは、こうしたことからなのだと思う。

 

なんの報酬もなくても、体得できるものはとっても大きい。

 

大変で面倒臭くても、絶やさずに持続、継続させる大切さも教えてくれます。

 

そんなこともあってか、夕方からは今度は自分の地域の草刈り作業と11月の祭りに向けた練習会。

 

デンサ祭りに向けて

 

僕も移住して長くなるけど、あらためて自分の仕事だけしていては、この島のためにはならないと思うのでした。

 

 

 

 

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