西表島に戻りました。
2024年2月12日
天候 晴
気温 20度
水温 23度
波高 2m
西表島に戻りました。と言ってももう1週間経ちますけど。
戻ってから、日記を更新する時間もなく今日です。一昨日は西表島最大のイベント、ヤマネコマラソン、今年は出場していないので沿道で応援してきました。60歳過ぎた島の先輩方も走っており、凄いなぁと痺れました。
休み中は、この数年全く会えていなかった人たちに会ったり、大瀬崎やフィリピンの海も楽しんできました。
大瀬崎は、相変わらず風景が素晴らしくまさにニッポンの海でした。
大瀬崎が突き出す駿河湾は日本一深い湾として有名で最深部は2500mもあるそうで、そのおかげか大瀬崎の海は非常に魚種が多く、生物相が濃い海です。日替わりで出会える魚やその年によっても会える魚が変わるのも面白く、わざわざ西表島からも潜りに行きたくなる場所です。
今年はこの子が現れた。
コブダイです。小ブダイではなく、このグロテスクな面持ちと象徴する額のでっかいコブが特徴で本来ならコブブダイでしょうね。新潟の佐渡では有名でしたが、大瀬崎にも現れるなんて。
いつも世話になっている老舗ダイビングサービス、シーキングの赤堀さんもここの海を毎日毎日潜って大瀬の海をどこよりも愛している大瀬崎の最強ガイドです。
そして行ける時にと海外へ。
フィリピンで頑張っている親友にも会いに行きました。
セブ島の先端、リロアンまたはロオクという場所にあるヴィラトロピカルパラダイス略してトロパラ。
GOODDIVEをスタートする前に一度尋ねてから27年ぶりのリロアン。
リゾート前の古い桟橋下あたりには西表島ではほぼなくなってしまったウミショウブがわんさか生えており、そこに逃げも隠れもしないマンジュウイシモチや桟橋下にはホソスジマンジュウイシモチもいっぱい。
ゴールドスペックジョーは口内保育してるわ、翌日のスミロン島では大ぶりのカマスサワラにカスミアジ、メラネシアンアンティアスにパープルビューティー、パーチークダムゼルなどなど、サンゴも台風被害受けていると聞いていたけど、全く元気。海草ありサンゴありそのほか刺胞動物やホヤ類、カイメン類など多種多様でごちゃごちゃ。
アケボノチョウチョウかと思いきや、そっくりさんのスポットテールバタフライフィッシュ。
アオギハゼみたいなのも国内のとはちょっと違う。
シロオビイソハゼやベニハゼもたっくさん。
リゾート前のリロアンエリアも楽しいし、ちょっと足伸ばしてスミロンエリアもサンゴがいっぱいでまた違う海を堪能できました。
そして今回、初めて親友菅原の手掛けたこじんまりとしたアジアンテイストのリゾートへ。コテージが10棟ほど、一棟を贅沢に利用させてくれた。
数多くいた現地従業員も今は少なくして、ガイドはほぼ本人1人、そしてリゾートの修繕やそのほか諸々雑用も無限にあるはず。暇なんて全くないと思うけど、身体だけは壊さずにお互い頑張りましょと挨拶できました。
そしてそこから今度はまだあまり情報のない、フィリピンの中央の島へ。
セブを離れて飛行機と車とトライシクルとバンカーボートにフェリーと乗り継いで1泊2日かけて、やってきました大理石の島、ロンブロン。
フィリピンでどこかちょっと異色で面白いそうな海はないかと探してたらここにたどり着いた。リゾートの目の前にマングローブの林があるってのもなんか惹かれた。
物好きなヨーロピアンダイバーが密かに集まる場所の様で、ドイツ人が営むスタッフみんながとても気さくでアットホームな小さなダイビング リゾートでした。
ガイドとボートオペレータとボートマンはこの3人が担当。
30代くらいの現地フィリピン人、それぞれキャラがあったけど、きちんと自分の仕事をしてくれます。
ニヤニヤしながらパサボルノっと僕らのわからない現地語を大声で連呼して、何を叫んでいるのかと思えば、チップでした。
海はかつて経験したことのない、不思議感満載です。透明度もよくはなく、こうしてみるとなんてことなさそうな海中ですが・・・。
リロアン同様に刺胞動物やホヤ、カイメン、ソフトコーラルありましたが、ここは不思議と魚が多くはないけれども、水中生物の多さには驚きでした。種類と量が多く、そこを宿主とするマクロな生物が無数に潜んでいる様です。
まず初っ端にガイドが紹介してくれた生物がこれ。
何だよ、これ。
しばらく唖然としましたが、よーく見ると動いている、そしてモンスターの様に大口をあけている。
ゴーストヌーディーの愛称で呼ばれていましたが、メリべウミウシの仲間の様です。
完全にこのガイドに気持ちをつかまれました。
底生生物に触れずとも中層にもプランクトンをはじめ様々なものが浮遊しており、僕の身体は少々のプランクトンには反応しませんが、今回だけはたちまち肌を露出している手首や顔、足首などはブツブツとやられ、水中もヒリヒリ感がかつて経験したことがないほどに刺激有りの水中でした。
このフィリピンガイドの「天気は曇りでも僕はサニー」と挨拶してきた陽気なガイドが生物を探し当てて、憎いタイミングでこんなのがいるよと差し出すので、自分のペースを崩すことなく楽しませてくれました。やりますよこの太陽ボーイは。
聞けば、現地の漁師が魚を獲るので、魚がいなくなったのだとか。そのせいで捕食者の居なくなった海にそれ以外の生き物が残り住み着いている様なことかもしれないです。
まさか自分がこの魚以外の目線での海に興奮するとは思いもしなかった。過去には水中写真家、峯水亮さんもわざわざ来たことがある様でとても奇想天外な海でした。
僕のトリップにトラブルはつきもので、帰りは結構大変でしたが、それも含めて楽しい旅行でした。
今回ご一緒した常々いつか一緒にトリップしたいねと約束していたK端お兄ちゃんと一緒に。
大瀬崎の赤堀さんもフィリピンの菅原も僕も申年同士で海に長く携わっていられたらと思う。身体が動ける様に頑張りましょ。
1月に西表を離れて、内地に到着したその日も寒波でまさかの雪、そして内地から島へ帰る日も大雪警報で、どうなるかと思ったけど予定通り西表島に帰ってきました。
帰ってきてからやることが溜まってますが、2月11日から海も再開です。
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